ダラ・トーレス
- 2008/07/06(日) 12:57:32
ダラ・トーレス。今、41歳で一児の母である彼女はかつての水泳界のトップ
ヒロインだった。そして今も。
14歳でロサンゼルスオリンピックに初出場してからソウル・バルセロナと3大会連続でオリンピックに出場し水泳大国アメリカのスター選手だった。25歳の若さで惜しまれながら引退してから8年し2000年のシドニーオリンピック前に電撃復活しかもブランクを感じさせずに金メダル3個を獲得し一気に再ブレークしたという変わった選手だ。その後スグに引退し結婚、出産と普通の家庭を築きながら趣味で水泳を続けていたらしい。
趣味程度に続けた水泳で年齢別のマスターズ選手権で新記録を連発し「40歳オーバーのオリンピック選手に!」と周囲の声に後押しされる形でアメリカ国内予選にエントリーした。そして見事優勝し5度目のオリンピックの切符を手にしたのだ。
しかも自己記録を8年ぶりに更新するなど決してまぐれでないところを実証した相手は前回アテネのメダリストで世界ランク1位のあのコーグリンを下しての優勝だから恐れ入る。徹底した体調管理で衰えするなど努力をしたのだろうがそれでも凄い!あのアメリカの国内予選をトップで通過するのだから勿論オリンピック本番でも金メダルの最有力候補に名乗りを上げたのだ。
表彰式で子供を抱えて笑う顔はお母さんの顔だ。確かに老けた感は否めないが全身の筋肉の張りはとても41歳のお母さんには見えない。北京の表彰台に子供と立っている姿がうっすら目に浮かんだ楽しみである。
ボストン・セルティックス
- 2008/07/05(土) 11:11:00
NBA(アメリカプロバスケットボール)のチャンピオンにボストン・セルティックスが22年ぶりに返り咲いた。
開幕当初からはっきりと優勝を公言していた僕としては嬉しい限りである。NBA史上最高の優勝回数を誇る名門もここ数年はプレイオフにも進出出来ない低迷が続いた。昨年に至ってはカンファレンス最低の24勝58敗と大惨敗し過去の栄光を忘れきったお荷物チームにまでなり下がっていた。
今季は大黒柱であるピアーズをサポートするメンバーにとケビン・ガーネットやレイ・アレンなどスター選手を次々と補強し名門復活を期したがそれでも下馬評ではベテラン揃いのメンバー構成で怪我や疲労で最高のパフォーマンスは
継続できないだろうし個人主義者が多いことからチーム内紛を起こして空中分解必至で昨年以下の成績もありうるとされた
しかし、個人主義者達は開幕してすぐにチーム主義者に変貌し圧倒的なディフェンス力でチームを連勝に導いたのだ。
生え抜きのピアーズがファイナルのMVPを獲得した時のインタビューの第一声で「信じられない」と言った。実感だろう。組織だったディフェンスシステムの確立とそれを忠実に実行したスター選手たちの結晶が22年ぶりのチャンピオンだったのだろうが一年前にこの結果を誰が予想しただろうか?
チーム一丸となって「チャンピオンリング奪回」の目標に向かった時それは実現するんだと改めて教えてもらった最高のシーズンだった
コートサイドでピアーズ、ガーネット、アレンら3人のボストン・ニューBIG3が抱き合い、泣き崩れる中、3人ともが万感の表情に。ニューBIG3の中で唯一低迷期を知り、その低迷期を人一倍責任を感じ続けていた生え抜きスターであるピアーズが涙をながしながら「これで偉大な先輩たちに加われた。最高だ」最後に残した言葉に感動した。
ウィンブルドンの貴公子
- 2008/07/04(金) 12:29:37
正確無比なストロークに強靭な精神力、天才的なボールコントロールに強烈なサービス・・・とどれをとっても世界のトップに君臨するテニス界の王様がロジャー・フェデラーだ。

ウィンブルドン6連覇に挑む彼を止める選手は出るのだろうか?クレーコート(土のコート)の魔術師ナダルがその筆頭だろうが実力ではやはりフェデラーの方が上だろう。グラスコート(芝のコート)では63連勝と圧倒的な強さをほこる王者の強さの秘訣にせまってみたい。
6年前のウィンブルドンの1回戦でアンチッチに敗れた試合がフェデラーのグラスコートでの最後の敗戦となっておりそれ以来グラスコートでの試合では連勝記録を63に伸ばしているフェデラーは、それでも当時無名選手との初対戦でのあの敗戦がいまだに心に残っているという。
当時からウィンブドンはフェデラーの為の大会と騒がれ期待されながらよもやのノーシード選手に一回戦負けを喫した。「あの敗戦はどこの国の選手かどんなテクニックを持っているかランキングが何位であるかに関係なくどんな対戦相手も見下してはいけないということを教えてくれた。相手がある程度のテクニックを持ち合わせていないとき僕にはそういった傾向があったと思う。時々、彼らが受けるべき敬意を欠いていた」と赤裸々に語ったフェデラーはこの敗戦以来「悪童」と呼ばれあのマッケンローの後継者と言われたテニススタイルががらりと変わった。
これを人生とテニス人生に価値のある教訓とし前人未到の6連覇に向かっているのだ。「実力者が油断をしなくなったとき本当のチャンピオンになる」ウィンブルドン5連覇を成し遂げた先駆者であり当時絶対王者として君臨したボルグがフェデラーに残した言葉だ。
今年もその「言葉」を胸にウィンブルドンのセンターコートに戻ってきたフェデラー。今季は度重なる故障でここまで4大大会をひとつも取れずにツアーでもわずか2勝しかしていない明らかな不調だ。しかしこの男はウィンブルドンの王者なのだ。きっと復活し今週の日曜日には堂々と優勝カップを掲げるのだろう。

楽天に待望の左腕★片山博視
- 2008/07/03(木) 13:50:51
野村楽天に待望のサウスポーの新星が現れた。191cmの大男がさらに大きく輝いた。淡路島生まれで報徳学園出身の3年目の片山博視投手がプロ初勝利を初完封であげた。常日頃から左腕不足を嘆いていた野村監督も大満足の結果だろう。剛速球が武器で「平成の江夏」と呼び声が高く期待されていた逸材もひじの故障で思うようなストレートが投げれなくなって自信を喪失していた感があった。後輩の田中は一気にブレークし焦りもあったのだろうがさらに無理してけがを悪化させますます自慢のストレートが影を潜めた。がそこは野村再正工場。スライダーを決め球に軟投派に変え見事花を咲かせた。
長身から投げおろす直球は140kmそこそこであるが角度がありキレがある。さらにカーブ・シュートを見せ球にし決め球のスライダーの切れも最高だった。「救世主?そんな大げさな形容の似合わない」と野村監督もおどけていたがやはり嬉しそうだった。「投手の第1条件は強靱(きょうじん)な精神力。片山は持っているように感じる」とさらに期待を膨らましていた。今はメジャーで苦戦しているが阪神時代に井川を辛抱強く使い育てたのは野村監督だった事を思い出し片山もひょっとすればするかもと僕は期待している。前回登板の阪神戦で打たれはしたものの堂々と投げている感がしていただけにこれから経験を積めば大化けするかもしれない。
ウイニングボールを受け取ると顔いっぱいに笑みが広がった。「まだ実感がわかないです。初勝利が完封って最高ですね」とはにかむ笑顔はまだまだ21歳だったが入団当初より一回りもふたまわりも大きくなった体にさらに期待してしまう。「平成の江夏」と呼ばれた男は故障で剛速球を投げれなくなったが変化球という大きな武器を得て見事に再生した。さらに飛躍してもらいたい。野村監督以上に期待している僕がいる。
女子バスケットボール
- 2008/07/02(水) 12:15:43
女子バスケットボールの日本代表が目指した2大会連続オリンピック出場の夢はあっさりと終わってしまった。
スペインで世界最終予選に出場した女子バスケットチームは世界の高さに簡単に屈し出場権を得る事はできなかった。
圧倒的に不利な背の低さが最後まで苦しめた格好だったが残念なのは身長の不利を埋める目新しい戦術が一切見受けられなかった事ではないだろうか。対戦国が知らされていたはずなのに戦術という戦術がなかったように思われた。相手の圧倒的フィジカルのプレッシャーの前になすすべなく終わった感じが残念でならない。
スピードで対抗するのか完全マンマークで徹底抗戦するのかゾーンで守るのか、内角を捨てて外からのシュートに徹するのか・・・と期待していたのだが
リバウンドは完全に支配されゴール下は大人と子供ぐらいの差を感じさせられ外からのシュートは精度があまりにもひどすぎる。これで勝ったら申し訳ないぐらいボールを支配されゲームをコントロールされていた。あんなに期待して見ていたのに・・・とファンはがっかりしたのではないだろうか?
今年の日本リーグや全日本選手権を見て酷評した通りの出来に何を準備してきたんだと受苦時たる思いだ。ベテランが中心のメンバー構成にも不満はあったが本当に準備不足を大きく露呈した感じに苛立ちすら覚える。大神・吉田のダブルガードも機能しなかったし仮に機能してもあれだけオフェンス・ディフェンス両リバウンドを簡単に取られては苦しいのではないだろうか?
身長差・リーチ差があるにしてもなんであそこまで簡単にとられてしまったのだろうか?そしてなんで最後まで修正できなかったのだろか?と思ってしまう。次回ロンドンに向けて若手にチャンスを与えなかったのにも不満だしベテランで固めるならもっと戦術を徹底させてしかるべきだった反省しても悔やんでももう戻らない。悔しさ以上に怒りがあふれてしまった。残念なぐらいの惨敗からの復活はあるのだろうか?
下の写真の矢野が帰国後すぐにプロ契約を結び新たなスタートを切った。プロといってもまだまだ確立されていない日本においてはこれから幾多の苦難が待ち受けているだろうがそういう新たなチャレンジこそが若手の励みにもなるし日本のバスケッ界の発展につながると信じている。頑張ってほしい。
そして次回のロンドンには必ず出場してもらいたい。
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かねもっちゃん 鉄人伝説
- 2008/06/15(日) 19:50:32
いつから金本の事を「アニキ」と称するようになったのだろうか?確かに練習態度や野球への取り組み方、チームへの熱い思い・・・どれをとっても「アニキ」の称号にふさわしいのだが。
人は金本を「鉄人」とも呼ぶ。鍛え上げられた肉体、40歳になっても衰えを知らない体のポテンシャルには敬服以外言葉が見当たらない。肉体的には「鉄人」であり精神的には「アニキ」。まさに、常勝軍団・阪神になくてはならない代表選手である。
さかのぼること20年ほど前。
黄金期を迎えていた東北福祉大学のクリーンナップを務めていたその男は華奢な体ではあったがシュアなバッティングでチームをけん引していた。
その時の彼のあだ名は「かねもっちゃん」。そう若かりし金本その人である。大学選手権決勝、関西大学との歴史に残る延長17回の死闘にけりをつけたのが金本の決勝タイムリーだった。その名勝負の主役になった男はその時なんと右手首を骨折していたのだ。痛めてから2、3日しても腫れが引かないからという理由で病院に行ったら骨折していた事が判明したというから恐れ入る。本人も骨折していることをチームメイトには隠していたらしい。
プロに入って阪神に入団してからさらに怪我にがまん強くなったといわれるが学生時代からその精神をもっていた事を証明するエピソードではないだろうか? 東北福祉大でチームメートだった浜名千広(元ダイエー)は当時の事を振りかえって「怪我の事は全然知らんかった。本当にすごい」さらに「誰も使ってないトレーニング室があるんだけど知らない間に一人黙々と鍛えてたのが、かねもっちゃんだった。ほんま、おもろい奴やし一緒によく飲み行ったりもしてたけど、時間さえあれば陰でこんなんしてたのがかねもっちゃん。やっぱりすごいわ」と当時から人知れずトレーニングを重ねていたことを証明するような話しを教えてくれた。20数年間に渡って鍛え上げられた肉体と精神力。彼は本当のプロの野球選手だと改めて思った。
この記事を書きながら彼のさらなる活躍に酔いしれる虎党の笑顔が目に浮かぶ。
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ユーロ オランダ強し
- 2008/06/14(土) 23:07:36
ユーロ2008。日本はW杯アジア3次予選を戦っているがヨーロッパのサッカーの目はスイスとオーストリアに向けられている。
今大会はクリスティアーノ・ロナウド率いる前回準優勝のポルトガルに注目が集まりゲルマン魂ドイツや世界チャンピオンのイタリア、復活を期すオランダに雪辱に燃えるフランスとまれに見る大混戦の大会だけに見ごたえもあるし楽しい。
僕の優勝予想は希望的観測も含めてオランダである。戦前に期待のニュースターライアン・バベルを故障で欠いたがロッペン、カイト、ファンベルシー、ファンニステロ―イなど個性あふれるそうそうたるメンバーが虎視眈眈と優勝を狙っている。オランダのお家芸と言えば「チーム内不和・チーム分裂」である。大きな大会で期待されればされるほど内部分裂を繰り返しチーム一丸となって戦ったらとっくに世界一になっているといわれるほどの実力国だ。
監督であるファンバステンも現役時代はわがまま王子として有名だったが、監督に就任するやいなや規律や戦術・チームワークを重んじるなど変貌を見せオランダ国民を驚かせた。そのチーム方針にそぐわない実力派のベテランを切り捨て若手を積極的に登用するなどその徹底ぶりは素晴らしかった。今大会でも過去のチーム内乱を心配してか優勝候補にはなかなか挙がらないがだれしもがその実力を知っているだけに調子にのれば一気にという期待はある。
予選2試合ではその圧倒的パフォーマンスでイタリア(3−0)・フランス(4−1)と世界チャンピオンチーム達を全く寄せ付けない圧勝で「死のC組」と言われた屈指の難グループをあっさりと勝ち抜けてしまった。なかでも印象的なのはゴールが生まれるたびに満面の笑みでチームメイトが抱き合い、あの監督までが我がことのようにはしゃぎガッツポーズをしながらベンチを飛び出す光景を見せていることだ。極々当り前の光景に見えるがあのオランダがやっているのだからこれは珍しい事だ。
選手起用に誰も文句を言わず持ち場を与えられた選手はその役割に徹し交代ではいる選手も結果を出しそのチームの完成度には目を疑うほどだ。これはヒョッとしたらするかもと思ってきたサッカーファンも多くなってきたのではないだろうか?なにより実力がある個性あふれるタレント選手が沢山いるのだからサッカーが面白い。攻守の切り替えが早くカウンター攻撃の速さと精度の高さは目を見張るものがある。劣勢な場面でも常に前にプレスをかけプレッシャーをかけ続け奪ったボールはゴールまで一閃。戦術的にも成熟したオランダは本当に強いと証明してみせた2試合であった。イタリア戦のオフサイド疑惑のゴールやフランス戦ではアンリが無人のゴールへのシュートをミスするなどツキにも恵まれている感もあるが強さは本物と確信している。激戦はまだまだ続くがオランダの快進撃に胸が高まる思いだ。期待している。

チッパー・ジョーンズ
- 2008/06/12(木) 12:24:43
メジャー屈指の安打製造機と呼ばれるのはご存じマリナーズのイチロー。その天才的な技術をもってしてもあのテッド・ウィリアムズ以来の打率4割を越える事は不可能であろうというのが近代野球の大方の見解である。今は先発ピッチャーは100球までであとは左右のセットアッパー・ストッパーと完全分業制の投手起用の前に常に疲れていない新鮮な投手と相対しなければならず圧倒的に投手有利な状況だからだ。
しかし、今年夢の4割を目指すバッターがいることをご存じだろうか?1990年代にメジャー史上最強の黄金チームといわれたアトランタ・ブレーブスのチッパー・ジョーンズだ。ブレーブスといえば名匠コックス監督の元、スモルツ、トム・グラビン、マダックスといったメジャー屈指の投手陣にアンドリュー・ジョーンズにチッパー・ジョーンズと豊富なタレントをそろえたバリエーション豊かな攻撃陣とどこをとっても隙のないチームで15年連続地区優勝をするなどメジャー最強軍団だった。その主力でありスターであったチッパー・ジョーンズが今、メジャー最高の輝きと注目を浴びている。
6月10日現在で打率がなんと4割2分。開幕してまだ2か月半であるがここまで順調にヒットを重ね夢の実現に向けて着々と打率を上げている。
35歳のチッパー・ジョーンズはもともとそのバッティング技術には定評があったものの年齢的な衰えからか足で稼ぐつまり内野安打がめっきり少ない選手になっただけに4割は無理だろうとささやかれている。しかし四球をたくさん選べば打率は下がらないのだから決して無理ではないのではと僕は希望をもっている。
先日、衛星放送でカブスとの試合を見た。元々遊撃手でメジャーデビューし3塁にコンバートされ近年はずっと外野を任されていたが今年はしっかり3塁を守っていた。それも打撃好調の要因だろうか。
忠実にセンター返しに徹する打撃とバットコントロールは流石といった感じがした。全くぶれない上半身、来た球に逆らわないミート、常に最短距離を通るバットの軌道・・・と野球を志す少年に見せたいぐらいの忠実なほどに守られる基本が彼の一打席に集約されていた。
確かに4割は簡単ではないだろう。あのイチローですらその可能性を問われた時に「それを求めるときっと野球が楽しくなくなる。だから無理な挑戦はしない」とハッキリ言っている。チッパー・ジョーンズもきっと同じ心境だろう。
試合後「今日も大好きな野球を楽しめたょ」と笑顔で語りロッカールームに消えていった姿を見てますます期待をもってしまったのは何とも皮肉な話だ。
プレッシャーはかけたくないが期待せずにはいられない。チッパー・ジョーンズからもうしばらく目がはなせないだろう。

男子バレーもオリンピックへ
- 2008/06/08(日) 11:12:37
東京まで行って男子バレーボール世界最終予選を観戦してきた。
初戦のイタリア戦でまさかの大逆転負けを喫しこのコラムでも「本当にオリンピックに行きたいのか?」と酷評した日本がなんと16年ぶりのオリンピック出場を決めたアルゼンチン戦を観戦した。
アルゼンチンも世界ランク6位の強豪でしかもまだ出場に僅かながらのチャンスを残す状況だけに本気で向かってくる。しかし気持ちの持ち方は日本の方がはるかに上回っていた。前回のオリンピックの最終予選で見せた”ひ弱さ”は微塵も感じさせない逞しさに驚いたほどだ。前回のこの大会で大一番の中国戦でリードしながら簡単にブロック網にかかり「ガラスのハート」とか「名ばかりのエース」とまで酷評された山本も今大会は完全マークにあいながら出場選手中ハイスコア(最高得点)をマークするほどの活躍ぶり。ブロックの新フォーメーションもレシーブのレセプションも練習に練習を重ねた成果を随所に見せてくれたし、何よりも「鬼神」が宿ったかの様な顔つきと魂がこもったプレーがキャプテン荻野を中心に全員からみれた。「イタリア戦の悪夢」が逆によかったのかあれで気が引きしまったのかと思わせる精神的な成長が僕はなにより嬉しかった。
アイドル化して人気先行で実力が伴わなかった時代が長く続いた。スパイクを決めた後に次の攻撃を考える前に髪の毛を直す選手がいたほどのていたらくぶりが続いた。38歳の大ベテランのキャプテン荻野は言った「俺はこのメンバーの中で唯一オリンピックを知っているが逆に言えば俺がオリンピックに行けない様にしてしまったのだ」と。つづけて「その罪滅ぼしをする為にできることがあるとすればそれはオリンピックに連れて行く事ではなく世界の厳しさと挑戦し続ける苦しさを教える事だ」キャプテン就任時から体と心で見せてきた事が「オリンピック出場」という「結果」として今やっと実を結んだ。世界一の練習量と自負するチームは全員が故障を抱えていた、勿論38歳の荻野も例外ではない。しかし彼は常に先頭に立ってチームを鼓舞し続けた。そんなキャプテンに周りは追随し「結果」が生まれた。これでキャプテン荻野を苦しめた16年の呪縛は解けたであろう。あとはその魂を受け継ぐ後輩たちが頑張る番である、オリンピックは本当に厳しい戦いになるであろうが今日のような躍動する選手たちを見たい。
オリンピック出場本当におめでとう。そして何より「魂」あふれるプレーを見せてくれた選手達に感動をありがとうと心から伝えたい。
改めて本当におめでとうそしてありがとう。

祈り 絹川愛への思い
- 2008/06/06(金) 11:24:40
昨年の大阪世界陸上で一人の女子高生が脚光を浴びた事を覚えているだろうか?絹川愛という女子10000mに出場した未来のエースと期待されていた女子高生の事を。

仙台育英高校時代は駅伝での12人ごぼう抜きの快走で一躍スターダムにのぼりつめ数々のジュニア記録を塗り替えた天才少女だ。アイドル並みのルックスと合わせて人気・実力ともに日本のトップランナーとして早々と世界へ飛び立った天才少女に悲劇が起ったのは昨年の年末。
骨盤の疲労骨折が判明したのだ。北京オリンピックを目指し過酷なトレーニング合宿中だったためこのアクシデントは監督の渡辺氏に批判の矢あ集中した。しかも左右両方の骨折だったため初発育途中の高校生世代に何を押し付けたのかと非難を浴びせた。
しかし、それが悪夢の始まりだった。骨盤の骨折は悲劇の序章にしか過ぎなかった。
腰が完治しないまま今度は左ひざに痛みを発し続いて右アキレス腱・左ふくらはぎと次々と故障を重ねたのだ。しかも腰を含め故障個所が完治していないので無理な練習をしていない時期の続く故障に周囲は驚きを隠せず内臓を含む精密検査を繰り返し受けさせた。
放射性同位元素診療と特別な血液検査を実施。その結果、通常の血液検査で正常値だった血液に異常が見つかり、悪性のウイルス感染と診断された。担当医の話では「未知のウイルス感染で赤血球と白血球が変形していた。国内では報告のない症例。中国の昆明合宿での感染が疑われる」として昨年3月の昆明合宿中に感染し潜伏期間を経て発症した疑いがあるらしい。7月に英国で開かれる学会で症例の発表を予定しているという 程の珍しい病状らしい。
北京はおろか陸上選手として再生できるのか?命に関わるのか?治療法はあるのか?ないのか?完治するのかも分からずにただただ痛みと戦っている絹川の気持ちを思うと涙が出る思いだ。天才少女とよばれこれから10年は絹川の時代が続くとまで嘱望された選手だけに命は勿論、是非陸上界に戻ってきてもらいたい。
幸い彼女はまだ若い。北京は無理でもロンドンが待っている。いやロンドンでなくともいい。各地のトラックが君を待っている。もう一度あの走りが見たいと心から祈る。待っている。
巨人は何故勝てないのですか?
- 2008/06/05(木) 20:20:14
巨人は何故勝てないのですか?とよく聞かれるのだが。僕は必ず聞きなおしている「それは高額年俸選手が沢山いて何故勝てないのか?」という事ですか?と。
決して嫌味を言っている訳でなく答えを明確にする為の確認だと思っている。
選手を補強するのは当り前の事だしその手段としてマナーゲームが起るのは仕方がないと思っている。お金を持っているチームが補強を優位にすすめることができるのは日本のプロ野球に限った事ではない。
そこでどの様なビジョンでどのような計画と意図をもって戦力を補強する事が大事なわけで昨年他のチームで活躍したからといってその選手が優れているという結論はかなり無理があるように思うしはっきり言うと間違っている。
たとえば長年、巨人は抑え投手に苦労してきた。現代野球では抑えは重要でさらに言うと優秀なセットアッパーが左右一人ずつは必要だ。阪神でいうとJFKと呼ばれる抑えの藤川・セットアッパー右に久保田・左にウィリアムズという具合にだ。その現代野球に重要な抑えを長年無視をしてきてホームランバッターを補強してきたつけが今、巨人にまわってきているのだ。抑えやセットアッパーという地位が巨人では先発ローテーションに漏れた投手の中からチャンスをつかみ取った者が務めてきた。しかし抑え投手には明らかに重要な適性能力を問われるはずだ。それはいかなるピンチにも動じないハートと冷静さだと思う。大魔神佐々木にしてもヤクルト高津、中日岩瀬と歴代の名抑えには武器となる魔球と呼ばれるボールを投げた。確かにそれは必須条件であるがそれ以上にハートが強い人ばかりだった。そんなポジションを峠の過ぎたベテランに任せようとしたり毎年毎年抑え候補と囃し立てた若手をあてがい失敗が続くとすぐに別の投手に任せたりと後手後手の選手起用に終始し1年があっという間に終わる。昨年は上原を抑えに起用し続けた事でリーグ優勝という一応の結果は出せた。その教訓を踏まえクルーンを獲得した。ここまではいいとしよう。それで満足してしまったのだ。そうセットアッパーが確立されていなかった。確かに元西武の豊田やロッテを解雇された左の藤田と駒はそろっているように思うが首脳陣も絶対の安心感をもって起用していないのが見て取れる。選手は「ここは俺の出番」と思うタイミングで登場したいものだが移籍組の選手に対し首脳陣はそうは思っていなくて別の投手を使う。すると心の準備をしていなかった投手は打たれる。そして「ここは俺が」と思っていた投手は信用されていないと思い意気に感じて次回投げることができずモチベーションが下がる。この心を乱す事の繰り返しが悪い循環を呼び込み選手を固定出来ず安定した結果を出すことが出来ない。
ホームランバッターでもそれは過去の栄光であって故障がちで数年前ほどのフィジカル状態ではない選手が多数いる。そんな選手は巨人という名門で故障をかくしつつ無理なプレーを続ける。すると怪我をし戦列を離れる。確かに選手の年俸は実力に反映されるから高年俸の選手=実力選手という図式は間違いでないであろうがそれが今の実力・今のポテンシャルに対する年俸ならいいのだが。残念ながらそうでない選手を巨人は集めている気がしてならない。もう少し詳しく調査して獲得するシステムが構築されない限り巨人黄金時代は来ないであろう。それが現実ではないだろうか。
日本女子バスケット界の夜明け
- 2008/06/02(月) 12:00:12
日本人2人目の快挙を果たした女子バスケットボール選手がいる。
大神雄子(25)がアメリカ女子バスケットリーグの開幕登録メンバーに入り出場したのである。

日本リーグのJOMOで日本人離れしたセンスとキャプテンシーでチームを引っ張り日本代表でも欠かせないパサーとしてシューターとしての存在である。
日本リーグで史上はじめてプロ選手登録をした大神は自らが先駆者になるべく世界へ眼を向けていただけに今回のニュースは本人はもとより関係者・後輩達にも嬉しいニュースになったのではないか?
これで大神は心おきなくスペインで行われるオリンピック最終予選に専念できるのではないだろうか?その最終予選の選考メンバーに面白い17歳がいた。残念ながら膝の故障で最終メンバーには残れなかったが今後が楽しみな逸材であることには違いない。
191cmの高校生・渡嘉敷来夢である。

大神の出身母校である愛知・桜花学園高に在学する高校2年生である。高校生で日本代表入りし高校生で191cmの身長に将来を嘱望されているのだが彼女の凄いところは走れるつまりポイントガードが出来るところである。日本チームでは身長を買われてセンターやフォワードのポジションを求められているが彼女の適正は大型ポイントガードであると僕は踏んでいる。
4月のヨーロッパ遠征で2メートル近い選手を相手に動じずしっかりマークに付きシュートブロックしたあのポテンシャルには度肝を抜かされた「日本人選手が外国選手のシュートをブロックするのは初めて見た」と解説者が驚いた様に話をしていたのだからある意味日本の歴史が変わった瞬間なのだろう。
大型選手にありがちなスピード不足を全く感じさせないあのポテンシャルにはほれぼれしているしあれだけの大型選手なのにスピードあふれるプレーは今までの女子の日本人選手では考えられなかったほどの逸材であることは間違いないと思っている。この190cmの選手をガードのポジションで使えたら日本も世界と対等に戦えるのだろうが現実はそんな甘くないようだ。
それでも怪我を完治させ早く世界に挑戦して先輩大神が開拓した道をさらに切り開いていただきたい。ともに愛知の桜花学園高出身の凸凹コンビが日本のバスケットを変えるかもしれないと期待している。今回の最終予選では同じコートに立てなかったが近い将来必ず日本代表のユニフォームを着て同じコートに立つ時間があるだろう。その瞬間が待ち遠しい。
イタリア戦の悪夢
- 2008/06/01(日) 13:13:47
「日本は本当にオリンピックに行きたいのか?」
誰もが聞きたくなる質問をとあるスポーツ新聞社はタイトルに持ってきた。
なんとも情けなく、目を覆いたくなるような悲劇が昨日、男子バレーの世界最終予選で起こった。アテネオリンピックの銀メダルチームでありオリンピック3大会連続でメダルを獲得している世界の強豪イタリア相手にセットカウント2−1しかも第4セットは相手の自滅で24−17とマッチポイントまで迫りしかも点差は7点。ここからよもやの連続失点でジュースとなり大逆転でセットを失うと最終セットは抜け殻のようなチームでミスを連発しあっさり敗れてしまったのだ。
誰もが勝ちを意識しただろう。イタリアの誰もが負けを覚悟しただろう。
イタリアが決して諦めていなかったからの奇跡の大逆転ではないはずだ。勝負をしている場でその勝負に携わっている日本の選手が持ってはいけない感情をもってしまったのが原因だ。
「勝っただろう」と思った瞬間から「心の隙」は生まれた。
サッカーワールドカップ初出場を夢見たあの時も「心の隙」は忍び込んできた。日本サッカー界をいや日本中を奈落の底に突き落とした『ドーハの悲劇』から何を学んだのだろうか?
マッチポイントを握ってから監督・キャプテン・スコアラーを含むスタッフに控えの選手までみんなが笑っていた。オリンピック行きが決まった訳でもないのに握手を交わす関係者までテレビに映っていた。彼らは本当に「馬鹿じゃないの?」と僕は目を疑った。仮にイタリア戦に勝利しても日本のオリンピック行きにはまだまだ幾多の険しい道が残っているし今後の対戦相手も強豪揃いだ。アジア枠1を残しているとはいえオーストラリアに勝てる見込みは皆無に等しいはずだ。そんな事すら忘れるような笑顔に握手。流石に僕もこのイタリア戦に負けるとは思ってもいなかったが勝っても「オリンピック行きは難しいな」とこのコラムに載せるつもりだった。
しかし、どうやったらあそこから負けるかな〜と逆に感心してしまうほどの悲劇ではなかったろうか?
と、同時に「勝負」という心の鬩ぎ合いの面白さを改めて教えてもらった。甲子園に出場した高校生が9回にまさかの大逆転を喫して泣きじゃくる姿や先述した「ドーハの悲劇」でピッチに座り込む日本代表・・・と幾多のシーンが走馬灯の様に駆け巡った。「イタリア戦の悪夢」と語り継がれるであろうこの大失態を男子バレー界は重く受け止め今後の教訓にしていただきたい。その悪夢を払拭するのはまだまだこれから続くこの最終予選での奮起しかないのだが・・・。

葛城育郎
- 2008/05/30(金) 12:30:38
オリックス時代に当時実力、人気とも絶頂期にあった「イチロー」の後継者として期待をかけた男が今、阪神にいる。

「イクロー」こと「葛城育郎」である。天才的なばっとコントロールと卓越した野球理論、なにより当時イチローよりも上と評価されていたのが強い気持ちとキャプテンシーだった。
『伝説のキャプテン』-。立命大時代の葛城を知る人は、尊敬の念を抱いてこう敬称を付ける。
今から10年以上も前の事だった。当時2年生だった葛城はこの学年が主力になる1、2年後は全国制覇も夢でないと確信めいたものを持っていたらしい。しかしそんな思いとは裏腹に監督と指導・練習方針でことごとくぶつかり2年生全員で練習ボイコットという強行手段にでる。そんな中当時からリーダー的存在だった葛城が熱く監督の方針転換を訴え全国制覇をたからかと宣言したのだ。勿論、監督も簡単に折れることなく議論は平行線をたどるが
「全員の気持ちの代弁というならば明日全員、練習まえに頭を丸めてこい」と半ばキレ気味に監督は命令した。翌日、葛城の命令を聞いた2年生全員が坊主頭にし監督をあきれさせた。それを機に立命大は復活を遂げ葛城が4年生になりキャプテンに就任した年なんとリーグ戦で春・秋連続優勝を成し遂げたのだ。
そんな魂あふれるエピソードをもつ「伝説のキャプテン」もプロでは期待されながらもなかなかレギュラーに定着せずトレードに出せれてしまうのである。それでも腐らずに自分の仕事をする事に徹した苦労人は今や阪神の貴重な左バッターとしてクリーンナップを任されたりここ一番で代打に出てきていい仕事をしたりと花を咲かせているスター選手だ。
「プロ野球選手に一番大切なものは?」と聞かれたら迷いなく「気持ちです」と答えるという今では少なくなった珍しいタイプの選手だが僕はそういう選手が好きだ。己のバッティング技術におぼれ、不調の時はバッティング理論を突き詰めようとする選手が多い中、いつでも「気持ちで」と熱く思いこむタイプの選手は見ていてすがすがしい気がする。「イクロー」ともてはやされ期待されながら結果を残せずトレードに出され「葛城」として再びその輝きを放ちはじめた「伝説のキャプテン」。今後の活躍がますます楽しみである。

志村雄彦
- 2008/05/29(木) 10:26:43
志村雄彦。
高校生時代(宮城・仙台高校)に全国制覇をするなど輝かしい実績を誇るポイントガードだ。和製・アイバーソンと評された抜群のスピードとバランスに加え天才的なバスケットセンスでチームをけん引した。ある一点の弱点を除いては日本の救世主とよばれたのだが・・・
バスケットボール選手としては致命的な身長160cm(高校当時は150cmそこそこだったはずだが・・・)という体格のハンデだ。
確かにびっくりするほどのスピードをもちバランス感覚にたけ、パスセンスにsシュート技術と今の日本ではどれをとってもトップクラスでありながら身長の低さをカバーする事が出来ず伸び悩んでいる選手だ。
高校から名門・慶応に進んだ天才はリーグ戦や大学選手権(インカレ)で慶応を見事優勝に導いただけでなく自身もMVPを獲得するなど将来を嘱望されていたのだが社会人の東芝に進んでからは出場機会が減り天性のセンスを発揮することなくベンチを温める日々が続いていた。
僕が彼を初めて見たのが高校生のウィンターカップだったからあれからもう8年になる。
「びっくりした」というのが第一印象だった。
コートサイドで見ていたのだがほんとに小さい体をくねらせて相手の高いディフェンスをかいくぐる様はまさに牛若丸といったところか。度肝を抜かれたのはその圧倒的スピードだっだ。味方も付いていけないほどのドリブルスピードにカットイン、一瞬見失うほどのスピードにはほんとにびっくりしたのを覚えている。
そんな志村選手にコートの花道で握手をしてもらった時、震えたのを今、思い出した。勿論年下の高校生相手にだ。
その時僕はこう質問した「大学でもバスケやるのか?」と。すると彼は屈託のない笑顔でこう答えた「やりますよ。だってまだまだ本気出してないし」強がりか本心かはその時わからなかったが確かに味方に合わせている感があった事を思えば自信があったのだろう。その言葉通り、大学でも結果を出した志村は次なるステージへ進んだのだがやはりその先は簡単ではなかったようだ。大きな怪我もしていないのに自身はなにも衰えていないのに通用しない大きな壁が社会人にはあったようだ。
そんな志村選手が東芝を退団しbjリーグの仙台89ersにドラフト指名され移籍する事が決まったようだ。地元に戻ってまたあの時の輝きを取り戻してほしいと心から願っている。皆さんも注目して見ていただきたい。志村雄彦という身長160cmのバスケットボーラーを。
女子バレー 北京へ
- 2008/05/27(火) 12:55:35
女子バレーが2大会連続のオリンピック出場を決めた。東京で開催された世界最終予選で見事勝ち抜け出場を決めたのだ。世界ランク8位の日本は当然出場してしかるべき資格があると思うのでこの結果は当然の結果としてうなずける。
前回予選では出場決定だけで大喜びしたメンバーがそのまま本戦で大惨敗を喫した経緯があるだけに今回は出場を決めても「ここがスタート」と位置づけ予選は当たり前、その先が本当の戦いであるとメンバー全員が認識していたように思う。
アテネで戦った竹下・高橋・杉山はすっかりベテランの域に達し栗原はもうすっかりエ―スの風格が漂ってきた感がある。木村沙織や荒木も着実に力をつけ
大山・菅山(かおる姫)の故障・大友の結婚・出産での離脱による戦力ダウンを一切感じさせないチームに仕上がった。
しかし、北京でメダルを狙えるチームかと聞かれれば残念ながら否定しなければいけない。ロシア・ブラジルの世界ランク1、2位の強豪に地元・中国、ヨーロッパの新興勢力も侮れないしキューバ・アメリカも一発逆転をと虎視眈眈と狙っている。そん中、日本がいかに上位に進出できるかを考えた時にやはり持前のスピードと粘りに頼らざるを得ない気がするし実力差は歴然としている。これは北京の本番までに到底埋まる差ではないだろう。
今更、大型化やパワーアップは見込めないし大きな戦術の変更・コンバートは間に合わないだろう。柳本監督と竹下キャプテンを中心としたチーム全体の和で粘り切るしかないのだろう。アテネ五輪後に一度は協会からの監督続投要請を拒否した柳本監督の気持ちを覆したのは「アテネで忘れたものを取りに行きましょう」という選手たちのメールだったらしいがその気持ちとは裏腹に4年前以上に世界との差は広がっているのが現実だ。
今、日本女子バレーは一時期の低迷期を脱したと評する専門家が多いと聞くが果たしてそうなのだろうか?世界ランク8位の日本は上を狙うより下からの突き上げを凌ぐ方に一生懸命にならざるを得ないこの世界の流れの中で本当に低迷期を脱したのだろうか?
北京行きを決定した次の日、ほぼベストメンバーで臨んだにも関わらず格下・タイにあわやのところまでおいつめられたり完全に勝ちゲームの展開で進めていたセルビア戦も2セット連取したのち、簡単に3セット連続でとられ負けるなど、おおよそ緊張感のない戦いを続けてしまっている
こんなもたもたした感じでいいのだろうか?ほんとに低迷期を脱してメダルが狙えるところまで力をつけてきているのだろうか?
その答えは北京で突きつけられることになるだろう。
竹下主将はチームの総意を代弁するかのように「やっとスタートラインに立った感じです」と締めくくった会見で笑顔を見せなかった事だけが救いか?


琴欧州 初優勝
- 2008/05/26(月) 15:26:03
カロヤン・ステファノフ・マハリャノフ。
2002年彗星のごとく現れた身長202cmの大男。

後に「角界のベッカム」と人気を博すことになる「琴欧州」である。
元々レスリングのジュニアのヨーロッパチャンピオンとしてオリンピックを目指していた地元の英雄はその抜群の格闘技センスと足腰の強さで日本の相撲でも通用すると期待されていた逸材だった。
体格を生かしたパワーあふれる相撲を好むのかと思いきや右四つからの寄り切りを得意とするあたりセンスを感じる外国人関取だ。しかし、センスがありながらここ一番の大事な時に平幕・格下相手に簡単に寄り切られたり、不本意な負けが続くとマスコミや付き人に当たるなど外国人特有なのか感情の起伏を抑えられずに苛立ちを露呈してしまうなど精神的なもろさも否めない。しかも近年は初のヨーロッパ人横綱を期待されるほどの成長を遂げながら膝の故障で負け越したりしていまいち低迷してる感があり期待を大きく裏切り続けていた力士だった。
そんな琴欧州の膝が今場所はあまり悲鳴を上げず、足腰の粘りも出てきて精神的にも安定した今場所、見事初優勝を飾った。白鵬・朝青龍の一騎打ちに待ったをかけるなら琴欧州だろうと言われて臨んだここ数場所、今場所は特に体調がよかったのだろうが両横綱を撃破しての完全優勝だった。優勝が近付いた13日目に格下の伏兵「安馬」にあっさり負けるところは相変わらずの「琴欧州」らしいところではあるが、上手を取った時のあの力強さと安定感はまさに優勝者にふさわしい取り組みだった。また、勝ったのが外国人力士とちょっとさびしい感じもするが初土俵からみてきた僕は嬉しい優勝だった。
横綱への道はまだまだ険しいだろうが是非上り詰めてもらいたい。

19歳 香川真司
- 2008/05/24(土) 14:32:36
ワールドカップアジア予選で苦戦を強いられている岡田監督だが、いよいよ温存していたヨーロッパ組を召集したり若手を初召集したりと躍起になっている。そんな中で一人の19歳に僕は度肝を抜かれた。史上初の平成生まれの代表候補は19歳でしかもJ2のセレッソ大阪に所属するいわば無名の選手だった。
その男の名は香川真司。

「テレビで見たことのある人や、世界で戦ってきた人ばかり」と緊張気味に練習に参加する姿は初々しかったがいざピッチに立ち紅白戦形式の練習になると
闘莉王や徳永といった経験豊富な代表クラスをドリブルで抜き去り周囲や関係者のどよめきを誘った。
クロスの精度はまだまだ改善の余地が沢山ありそうだが一瞬のスピードと判断力はきらりと光るものがあった。何よりも日の丸を背負う代表に必要不可欠な「魂」を持った選手であることがわかったのがないよりの収穫か。監督も「外から見ていてもセンスや技術は素晴らしいと思っていたが、精神的にも非常にタフ。徳永(悠平)の服を引っ張って引きずり倒すなんて、思ってもみなかった」と岡田監督がコメントを残すほどである。経験を積んで世界とのスピードやパワーの差を体感し弱点であろうクロスの精度や90分走れる体力を身につけた時、彼は更なる輝きをみせるであろう。
鹿島アントラーズの内田といいガンバ大阪の安田理大といい大学生の長友といい”飛び級”でフル代表に抜擢される若手が増えてきて将来を見据えると楽しみな代表のメンバー構成だが10代でフル代表入りし20歳代前半で中心メンバーという流れはどこの国でもいまや当たり前になりつつある世界のサッカー界の流れの中ではまだまだ非力で大きな差を感じてしまう。香川のような生きのいい若手がもっと沢山出てこないといけないのだろう。
1998年のフランスワールドカップで18歳の市川(清水)や小野(現・ボーフム)を起用した若手抜擢に積極的な岡田監督のうちはかなりチャンスがありそうなのだが・・・
ヨーロッパの大輔
- 2008/05/21(水) 11:26:06
アメリカで「大輔」と言えばボストン・レッドソックスの「松坂大輔」を思い出すだろうがヨーロッパで「大輔」と言えば「松井大輔」の名が轟いている。
京都サンガからフランスの2部チームであった「ルマン」に入団し瞬く間にフランスのサッカーファンを虜にした。類まれなるパスセンスを持ち天才というより鬼才と呼ばれるほどのトリッキーなプレイで相手を切り裂き観客を魅了し続けている。
2部のチームを1部に引き上げさらに中位につけ、時に番狂わせを演じるほどのチームに成長させた男を地元サポーターを「ルマンの太陽」と呼び最高の賛辞を送り続けている。持病の腰痛に苦しみながらもセンスを感じさせるキレのあるプレーを随所に見せ続けている男にフランスはもとよりヨーロッパ各地のクラブが「大輔」獲得に動いたこの夏。
ルマンも貴重な戦力として残留を心から望んでいたようだが本人はチームの成長よりも自分の更なる可能性にかけた様だ。
フランスの古豪サンテティエンヌに移籍がきまった。チャンピオンズリーグには出場できなくても(その下と位置づけられているが)ヨーロッパ連盟のカップ戦には出場できるチームに移籍したことは天才に更なる輝きを与えるチャンスになったことは間違いないようだ。
左サイドハーフやトップ下、右サイドハーフだけでなく1.5列目など幅広くこなし、戦術理解度も高い。最近ではゴール前のこぼれ球を拾うべくこまめにスペースへと走り込み、その技術の高さと合わせたゴールを決めることもある。
運動量の少なさやフィジカル面の弱さを指摘する声もあるがそれを補って余りあるプレーの質の高さ・キレがあるのだからチームにとって使いやすい選手であろう。フル代表に常時呼ばれても不思議でない選手であり先発でもスーパーサブでも試合の流れをコントロールできる天才肌である。
韓国の英雄マンチェスターUのパク・チソンが「今まで見たサッカー選手の中で最高の才能を感じる」とまで評した「大輔」の更なる発展を信じている。

〜引き際の美学〜エナン
- 2008/05/18(日) 11:21:07
女子テニス界に衝撃のニュースが舞い込んできた。最新のランキングで1位のベルギーの若き女帝・エナンが25歳の早すぎる引退を表明したのだ。
絶頂期の選手の突然の引退に周りは重病説や昨年の離婚が原因かとはやし立てているがそれも無理もないのかも。世界ランク1位のまま一線から退く選手がいなかったのだから。
「自分はわき上がる気持ちに支えられてテニスをやってきた。だが、自分の中にそれを感じられなくなった」とこみあげる熱いものを拭いながら淡々と語る姿に引き際の美学を感じたのは僕だけだろうか?
連覇した昨季最終戦のツアー選手権で「自分の最高点に達した」と感じたという。離婚を乗り越え得意のクレーコートの全仏オープンで3連覇。さらには全米も制した若き女帝・精密機械は2年連続で年間ランク1位を守った実力者であった。
激動の昨年は長らく疎遠になっていた家族と奇跡的な復縁を果たしテニスよりも家族を大切にしたいと考えていたらしいがそういうところも彼女らしい気がしてならない。今、世界のテニス界はウィリアムズ姉妹やシャラポアに代表されるように大型でパワーで相手を牛耳るパワーテニスが主流である。その大きな流れにのみこまれることなく正確無比な片手打ちのバックハンドのストロークで立ち向かい続けたのである。そのせいか故障も多かったし精神的にもタフな局面が多かったであろうがそのファイティングスピリットは目を見張るものがありファンを魅了し続けた。
「自分に嘘はつけなかった」と正直に露呈した彼女の決断に残念ではあるが心から祝福したいと思った。前人未到の4連覇が懸かり「大好きだ」という得意の全仏オープンの開催を間近に控えての終止符。「何も後悔はない。正しい決定だと思う」と笑った女帝の目から一滴の涙がこぼれたのを見たが最後まで彼女は笑い続けた。まさしく引き際の美学を見た気がした。
これから送る第二の人生で更なる幸せになれますように・・・・

ルイ・コスタ 引退
- 2008/05/17(土) 11:44:16
ルイ・コスタ。
ポルトガルの太陽と言われ華麗なボールコントロールとピンポイントパスで「マエストロ」のニックネームがつけられた生粋の「10番」。プロのキャリアを始めたチーム、彼の言葉を借りれば「我が家」のベンフィカというポルトガルのクラブチームで引退をした。ルイ・コスタ。彼ほど不運な状況に度々出会いながらも明るく前向きにふるまい続けた選手はいないだろうと思う。
ルイ・コスタはいつも列の最後尾についてピッチに入場してくる。
これは彼の試合に入る前の言わばジンクスである。しかし、“現役最後の日”となった5月11日に万雷の拍手の中、ピッチに最初に姿を現したのは2人の息子の手を引いた背番号「10」のユニホームだった。
最後の最後で自らの試合前の“儀式”にまでもピリオドを打ち真っ先に愛してやまないベンフィカサポーターに手を振った。
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ホームのルス・スタジアムのバックスタンドには、1階席すべてを覆い隠す「OBRIGADO RUI(あ。りがとう。ルイ)」と書かれた横断幕、サポーターもいつもの「ベンフィーカ!」の代わりに声を枯らして「ルイ・コースタ!」と叫び続けた。この日の主役、ルイ・コスタの胸に去来するものは果たして何だったのだろうか
「12年間“家”を留守にしてごめんよ。12年前と変わらぬプレーを見せることを約束するよ」と復帰会見で切り出したルイ・コスタだが、すぐに「ただ僕はベンフィカの救世主になれるとは思っていないし、ポジションを約束されているわけでもない。だからチームの勝利のために戦う一選手に過ぎないと思っているよ」と謙遜(けんそん)したコメントを続けた。それだけで十分だったサポーターはルイ・コスタの復帰を心から喜んだ。
12年前、当時人気・実力ともに世界トップと言われた男の移籍先は世界の注目の的だった。移籍先はイタリアのフィオレンティーナ。世界中の誰もが驚いた。イタリアではACミランにユベントス、スペインからレアル・マドリードにバルセロナと世界のトップチームが彼にオファーを出していたにもかかわらず彼が決めたのはフィオレンティーナだった。正確に言うと彼は決めていなかった当時財政難にあえいでいたベンフィカがより高い移籍金のオファーをだした
フィオレンティーナに売ったのだ。しかしルイ・コスタは一言も文句を言わなかったし「育ててくれたクラブの為になるのなら」と喜んで移籍に応じた。ビッグクラブに移籍していたならタイトルを獲得しもっともっと輝いていたであろうが彼はそれを望まなかった。
更に悲劇は繰り返される。ベンフィカに復帰してすぐの試合で足を痛めてしまう。チームドクターの診断は「軽傷」だった。チームの不振を救うべく足を引きずりながらプレーする姿にファンの方から「もう、休め」「もう一度診察を」と声が大きくなったらしい。そこでチームが再診をしたところ「重症」だった事がわかったそれを聞いた本人は「重症って分かっていたさ。だって30年この足と付き合っているんだから。でもチームドクターの判断に従うのはチームの一員として当たり前じゃないか」といとも簡単に言ってのけた。
「ルイ・コスタはいつもベンフィカのカリスマ。“マエストロ”、僕らにあと1年音楽を奏でてくれ!」とサポーターから署名が集められ引退撤回を求める声が大きくなっても彼は変わらなかった。すべてをクラブ・ベンフィカの為に決めてきた男の初めての”反旗”だったのか「ベンフィカでキャリアを終えることを許してくれたすべての人に感謝したい」とその伝説のマエストロは静かにタクトをピッチにおいて去ってしまった。
ルイ・コスタ。
ポルトガルの太陽。
僕はあなたの事を一生忘れない。ありがとう”マエストロ”。
体操ニッポン 北京へ
- 2008/05/14(水) 11:32:43
アテネで悲願の団体金メダルを獲得し体操ニッポンの復活を印象つけた男子体操団体の北京行きメンバーが決まった。

アテネのメダリストや昨年の世界選手権で活躍した水鳥らが代表から漏れる中、大学生が2人もはいるなどフレッシュな陣容となったようだ。コマネチが活躍し10点満点を連発したあの時からもう何年経つのだろうか?
今、体操の採点は過去の減点方式から変わり加点方式になり10点満点でなくなっているのをご存じだろうか?さらに技の進歩も目覚ましく「月面宙返り」はウルトラCと言われた当時の最高難度であったが今はなんとB難度で正確に寸分の乱れなくこなしてもとうてい10点はもらえない時代である。世界は今E難度が主流でコマネチが活躍していた頃から言うとZ難度ぐらいのハイレベルな戦いになっているのだ。
上限がない演技価値点(A得点)を高めるには難しい技を組み込む必要がある。肉体的な負担が増すため「選手を壊すルール」とも言われ、世界のトップ選手でも負傷が相次いでいた。
日本勢も例外でなくアテネの金メダリストで長く日本の体操界をひっぱってきたプリンス・塚原も世界の精密機械と称された鹿島もけがの餌食になりアテネのキャプテンで世界選手権で大ブレークした水鳥もより難度の高い技に挑戦て負傷し回復せずに今回代表入りを逃してしまった米田や塚原のようなベテラン勢は体力勝負を避け美しさを競う演技実施点(B得点)に活路を求めたが遠く及ばなかった
一方、大学生の内村、坂本と社会人1年目の沖口は体力が備わった若さで新しい技を次々とマスターしていった。ベテランや中堅が「怖いもの知らず」とうらやむほど新しい勢いが生まれたのが協会としてはうれしい誤算か?若さの勢いは両刃の剣でもある。国際舞台の緊張感は未経験のため、崩れると歯止めがきかない。メダリスト4人を失ったのは知名度が影響する採点競技では痛いのではないだろうか?
あの絶対王者・中国でさえ今回の北京を見据え若手で臨んだアテネで大失敗をしてしまい日本はいわばタナぼたの金メダルに輝いたのだ。五輪で2大会連続の金メダル獲得のハードルは限りなく高い気がするが新ルールになり一層見ていて面白みが増した体操に注目していきたい。

(『世界の芸術』と評される鹿島のあん馬)

(安定感抜群の富田の鉄棒の離れ業)
ヨーロッパチャンピンズリーグ決勝を前に
- 2008/05/13(火) 13:26:16
いよいよヨーロッパの最強クラブチームが決まる時が来た。史上初のイングランド勢同士の決勝戦となったがここ数年ヨーロッパのクラブチームはイングランド中心に回っているがイングランド勢には思い出したくない過去があった事を覚えているだろうか?
80年代にもイングランドのクラブチームは栄華を誇っていた。その反面フーリガンと呼ばれる過激なサポーターがヨーロッパ各地でいろんな問題を起こし続け85年のチャンピオンズカップ決勝で、とうとう「ヘイゼルの悲劇」を引き起こした。ベルギーのヘイゼル・スタジアムで行われたリバプール対ユベントスで多数の死傷者を出す大惨事を起こしてしまったのだ。
そこからサポーターは各地で締め出しにあいイングランドのチームの次第に衰退していった。しかし、イングランドの各チームはこの大きな事件をきっかけに反省しスタジアムを改修したり観客の手荷物チェックを強化したりそぐわない観客に強制退去を求めたりと努力を重ね今や世界一のリーグと呼ばれるまでにその人気や観客マナーは激変した。
大金持ちと呼ばれる人たちが次々とクラブを買収し人気選手を世界各地から獲得し豊富な放映権をバックにリーグは栄華を極めるのだ。今年モスクワで行われるファイナルはそんなリーグを代表する2チームで奇しくもリーグきっての裕福な2チームが激突するのだから面白いに決まっている。最高のリーグの最高の2チームのガチンコ対決。しかもプレミアリーグでも最終節までこの2チームによる優勝争いが行われマンチェスターが辛くも逃げきったのだが、そんな因縁も踏まえてさらに面白さはヒートアップしそうだ。
前線に決定力のある選手をそろえるのはファーガソン率いるマンチェスター・ユナイテッド。伝説と化した98−99シーズン決勝でバイエルンに劇的な勝利を収め、「カンプ・ノウの奇跡」と呼ばれた。、“赤い悪魔”(ユナイテッドの愛称)の名を世界にとどろかせた再来狙う
かたやチェルシーも初の決勝進出となるのが不思議なほどに近年はロシア人の富豪アブラモビッチがオーナーとなって以来、巨額の投資でスター選手を買いあさり欧州のフットボールシーンを“盛り上げて”きた。
マンチェスターのクリスティアーノ・ロナウドにテべスにルーニーに韓国の至宝パク・チソン対するチェルシーもランパードにドログバにシェフチェンコにバラックとそうそうたるメンバーで点取り合戦のけはいが濃厚。しかも豊富な攻撃陣を持つ両チームの共通した強さの秘訣は”ディフェンスの強さ”というのだからホントに楽しみな一戦であろう。今から胸が高鳴る思いを抑えられない自分がいる。
井川 慶(ヤンキース)
- 2008/05/12(月) 10:25:20
松坂大輔がレッドソックスに約50億で落札し入団した年に、ライバルであるヤンキースは阪神の井川慶を約30億で落札した。鳴り物入りでヤンキースの伝統であるピンストライプのユニフォームに袖を通した左腕がメジャーで活躍する姿をどれだけの日本人が想像したのだろうか?

「通用しないのでは?」と懐疑的に感じたファンの方が多かったはずだが当の本人は「やれる」と信じていたようである。しかし140kmそこそこの直球とチェンジアップだけでは通用するはずもなく1年目は完全にニューヨーカーの期待を裏切った感じになった。オフには早速、トレードの噂が飛び交うなど首脳陣も扱いに困っている様子だった。雪辱を晴らすべく臨んだ2年目の今季もオープン戦から結果が出せず開幕ローテーションどころか3A落ちになるなど活躍する場もチャンスも失っていた。そんな井川に待望のチャンスが巡ってきた。
相次ぐ主力の故障に若き先発投手陣の不調で浮上のきっかけをつかみそこねているチームの救世主になるべくメジャー再昇格、即先発に起用されたのだが・・・メジャー屈指のタイガース打線に打たれるは打たれるはまさに打撃投手なみに3回0/3を投げて11安打6失点。64球で終わった今季メジャー初先発の失敗は、後がない井川に厳しい現実を突きつけた。
「ストライクを集めすぎたのが失敗でした」と四死球Oを自己評価しているのか打たれた事を何とも反省していないともとれる第一声に同じ日本人として恥ずかしいとも感じた。さらに「(メジャーでは)少なくとも2つの変化球が使えないと厳しい」と話した監督の3A再降格ともとれるコメントを聞いて「野球をやることには変わりないんで」と発言。これには流石に日本のメディアも呆れて物が言えない感じのようだ。
“背水登板”で大失態をおかしマイナーへ逆戻りの可能性があっても涼しい顔ができるそれが井川の凄さなのか無神経さなのかはわからないが完全にニューヨーカーから見放されたことだけは事実のようだ。

アメリカ版スモールベースボール
- 2008/05/10(土) 13:25:57
華やかなメジャーリーグの中にあって収入も少なくここ10数年人気・実力ともに低迷していた球団が今年、日本の野球の力で大きな変貌を遂げようとしている。
昨年まで日本ハムを率い2年連続でパリーグを制したヒルマン監督が率いるカンザスシティー・ロイヤルズだ。
万年最下位のチームの再建を託された男がとった戦術はスモールベースボールだった。その最たる作戦の成功例は開幕3連戦。敵地デトロイトで行われたタイガース戦だ。大型補強を敢行しヤンキースをゆうにしのぐメジャー最高の大型大砲打線を売り物に今季のワールドチャンピオン最右翼と呼び声が高いあのタイガース相手に開幕3連勝をしてみせた。ヤクルトが巨人に対してやったことをヒルマンはやってのけたのだ。ヒルマン監督は就任後最初の仕事として選手たちの「意識」にメスを入れた。資金力にものを言わせて大砲をそろえたチームに勝とうと思ったら、スピードでかき回すしかない。ヒルマン監督はベンチでストップウォッチを手離さず、コンマ1秒を縮めさせようとした。さらに日本ハム時代からの盟友である懐刀の白井一幸氏がビデオ映像を駆使し、相手投手がけん制球を投げる時のくせを看破して盗塁につなげる、緻密な日本流戦術も浸透させた。
白井氏はヒルマンが日本ハム監督時代のヘッドコーチだった。彼を特別顧問・臨時コーチとして招へいしたのだ。機動力で奪った1点を守りきる意識も徹底させた。春季キャンプからバント処理や中継プレーといった細かい守備練習にも多くの時間を割いた。ミスが出ると、必ずプレーを止めて、もう一度同じプレーを繰り返させた。まさに日本流の指導方法そのもので。
反発するベテラン勢を尻目に若手にとことんヒルマン流を教え込んだ。その手腕は日本古来の押し付け型でなくアメリカの誇る文化である対話法式を取り入れたらしい。
「日本野球の考え方をアメリカ方式で選手に浸透させる」軸はぶれなかったしその成果は如実に結果として現れている。開幕3連勝がまぐれでないことを証明するかのように万年最下位のチームがトップと数ゲーム差のところで首位争いをしているのだ。メジャーで初めて指揮を取るヒルマン監督が、若いチームをまとめて、どこまで強豪に立ち向かえるか。過去4年で3回、シーズン100敗以上を喫したロイヤルズが過去の栄光を取り戻せるのか?と興味がますます湧いてきた。
元来、日本の野球は世界一だと思っている。バントや犠打・守備力に走塁、データ解析に戦術とパワー野球に立ち向かうには十分なほどの作戦が日本の野球には凝縮されていると思っている。それがヒルマンというアメリカ人の手で証明してみせることを楽しみに思うし大いに期待したいと思う。
カンザスシティー・ロイヤルズに注目だ!!


